高麗人参はじめ品質選定の職人
通常、高麗人参など漢方素材やサプリメント原料は、
姿品(原型)のままではなく、粉末の状態で輸入されています。
粉末と姿品では、粉末の方が安価なためです。
しかし粉末では、粉砕前の素材の状態が確認できず、混ぜ物が入っていてもわかりません。
弊社事例でも現地との新規取引では、規格書とは別の素材が送られてくることは珍しくはございませんでした。
原料卸の責任として、外観、匂い、形、そして素材状態を確認するため、
弊社では姿品での仕入れを原則としております。
姿品のまま仕入れることは、素材の品質を確かめるうえで、大切な条件です。
漢方素材は生薬ともなる自然の恵み、
人の体に働く、力ある素材は、外観の色味や成長具合以外にも、
味、匂いが違えば、素材の奏でる音、手触りの質感も異なります。
「高麗人参は高麗人参」と、ひとくくりにされがちですが、すべてが同じではございません。
漢方素材を選定することで、はじめて自然の力を人の体に役立てることができます。
目、手、鼻、耳、舌・・・、すべての五感を研ぎ澄まし、最良の漢方素材を選りすぐる。
ゑびやには漢方素材の品質を選定する職人がいます。
姿品の仕入れでしかできなこと、
それは外観の目視確認、これはとても大切なことです。
高麗人参は姿で仕入れることで、6年根としての成長具合はもちろん、
太い主根だけでなく、ひげ根もしっかり含まれているかを確認できます。
さらに畑から収穫した後の保存が悪いと、黒く腐食した箇所が残りますが、
その状態で紅参加工(蒸し乾燥)されていないかなど、
紅参加工の状態も知ることができます。
また田七人参では、
頭数が大きいものほど高値で取引されますが、
頭数を大きく見せるために苗をゴムでしばり、
苗の根と根が癒着することで、頭数を大きくみせたり、稀なケースですが、
接着剤や糸で固めたりするような生産者や仲介業者も確認されています。
混ぜ物の入った田七人参の粉末品も、少なからず流通していますので、
姿品のまま仕入れ、粉末加工することで、
確かな品質の田七人参がご提供できます。
前項でも田七人参は頭数が大きいものほど、
高値で取引されると紹介しましたが、頭数が大きいとは、
必ずしも見た目の体積が大きいということではございません。
あまり知られていませんが、頭数が違っても見た目の大きさは、
ほぼ変わらないのが田七人参です。
では大きさではなく、頭数の違いとはなにか?それは比重の違いです。
よく頭数の比較で●頭と○頭の大きさを比較している写真がございますが、
見た目は同じくらいの大きさでも比重が違う、それが田七人参です。
頭数とは本来、重量(比重)を比較するもので、
比重が重い田七人参同士を叩くと響く高い音がします。
ちなみに水に入れても比重の軽い田七は浮き、
比重の重い田七は沈みます。
高麗人参はじめ漢方素材は化学的に合成されるお薬と異なり、
その素材の品位で働きに差が生じます。
生産地、天候、栽培方法、採取時期、保存、加工技術によって
色、味、匂いが変わるためです。
そのため漢方素材の良否は五感による選定と、
客観的な分析試験を用い、総合的に判断しています。
原料卸としての経験と知識で、安全と有効性が担保できる漢方原料をお届けする、
品質選定のスペシャリストとしての誇りがございます。